環境問題への取り組み

地球温暖化の原因となる大気中の温室効果ガス(二酸化炭素やメタンなど)の濃度を安定させるため、1997年12月に京都会議が開かれ、日本では2008年~2012年の間に1990年に比べ温室効果ガスを6%削減するよう義務付けられた。(京都議定書)

地球にやさしい機器

エコジョーズ(潜熱回収型給湯器)

これまでの給湯器は、約20%が放熱や排気ガスとして無駄(ロス)になっていました。(効率80%)
潜熱回収型給湯器では、この排気ガスの熱を再利用することにより、排気ロスが5%に減少し(効率95%)、ガスの使用量を抑え、CO2の排出量を削減することができます。

ハイブリッド給湯器

ハイブリッド給湯器は、湯を少量だけ沸かす際はヒートポンプを使い、大量に使ったり高い熱が必要な場合はガスで沸かすというように、使用状況に応じて熱源を切り替える仕組みになっている。
例えば、キッチンやシャワーで使う45℃程度の湯は、ヒートポンプユニットで沸かし、容量の少ない50Lのタンク内に溜めたものを使用する。一方、風呂などで多量の湯を使う場合には、タンク容量が少量のため、ガスとヒートポンプを併用する。また、暖房や追い炊きを使用する際にはガスを使用する。
同じヒートポンプユニットを使ったエコキュートとの違いは、「エコキュートでは60℃以上の湯を貯湯タンクに貯めているが、ヒートポンプユニットは沸かす温度が低ければ低いほど効率が高い。また、タンク容量を50Lと小容量にすることで、放熱ロスなどのムダを省いている。」とのこと。
これにより、給湯時の1次エネルギー効率(使用エネルギーを化石燃料の使用量に換算した割合)は、エコキュートでは93%に対し、ハイブリッド給湯器では124%と、エコキュートを上回る数字となった。給湯/暖房を含めた年間のランニングコストの試算でも、エコキュートやエコジョーズなど他の給湯器と比べても低い数値となっている。
また、年間のCO2排出量(火力発電ベース)は、エコキュートの約30%減となる889kgで、従来ガス給湯器よりも約28%、エコジョーズよりも約20%低い数値となっている。

エコキュートやオール電化は、ランニングコストの安さから環境に優しい、と思われているが、実際は電力の料金設定が大きく影響している。ハイブリッド給湯器はヒートポンプの性能を最高に引き出せており、ランニングコストが安く、CO2排出量を確実に削減できる給湯器となっている。

分散型エネルギーシステム

石油、ガス、原子力などで発電した電力を送電線で家庭に送るといった今までの電力供給システムは
・ 火力発電による環境破壊。
・ 原子力発電の東海村臨界事故や放射能廃棄物処理。
・ 発電時の排熱ロスや送電ロス。
といった大きな問題をかかえています。
そこで、効率がよく、環境にやさしく、地震等の災害に強い分散型エネルギーシステム(自家発電など)の開発に国をあげて取り組んでいます。

コ・ジェネレーションシステム

コ(一緒に。共同の。)ジェネレーション(電気、熱などの発生。)
ガスで「発電」し、その時に発生する熱も「給湯」や「暖房」に有効利用する省エネルギーシステムで、エネルギー利用率は80~85%と大幅にアップします。
このコ・ジェネシステムの代表が「エコウィル」と「燃料電池」です。

エコウィル

発電にガスエンジンを使用したコ・ジェネシステムです。
エンジンで発電機を回して電気をつくり、エンジンの冷却水と排ガスの熱(お湯)を給湯、追い焚き、暖房に利用します。

燃料電池(エネファーム)

電池と呼ばれていますが発電システムのひとつで、すでに自動車や携帯パソコンに利用されています。
燃料となる水素(H)と、空気中の酸素(O)を化学反応させて電気をつくります。
これは水(H2O)の電気分解の逆の反応です。
科学反応で発生した熱を給湯や暖房に有効利用するので、コジェネシステムのひとつです。
発生するのは電気と水だけの大変クリーンなシステムで、騒音、振動もなく、環境にやさしく、高効率ということから、21世紀を担うシステムとして大きな期待が寄せられています。

燃料電池の燃料は水素です。しかし、水素は取扱いが困難です。
そこで水素と炭素でできているLPガスから水素を取り出して燃料として使用します。LPガスのほかに天然ガスやメタノール、石油などからも水素を取り出すことができます。